離婚調停を無視していいのか?
離婚調停を無視していいのか?大丈夫なのか?ということですが、結論から言うと「無視をしないほうがいい」ということです。
イエスでもノーでもない、なんかちょっとあいまいな結論ですが、これが正しいと思います。
このことについて解説します。
離婚調停を無視するということは、離婚調停期日を欠席するどころか、全く出席しないということだと思います。
まず、離婚調停の期日が書かれた呼出状が郵送されてきます。
無視するということは、その日に離婚調停に行かないということです。
もし、その期日がどうしても都合が悪く欠席したいというのであれば、家庭裁判所に電話してその旨を伝えてください。
で、無視した第1回目の期日では、基本的に離婚調停は開かれ、申立人の話や主張を調停委員が聞いてくれ、2回目の離婚調停期日が設定されます。
で、あなたは無視をしているわけですから、2回目の離婚調停案内がそのうち送られてきます。
そして、2回目の離婚調停期日もすっぽかします。
さすがに、2回連続離婚調停を無視しているわけですから、3回目の呼出状には「出席しないと、5万円以下の過料になる」とか書かれた文書も入っています。ひょっとしたら、2回目の呼出状に入っているかもしれません。
しかし、実際に過料(罰金のようなもの)を科されることはあまりないようです。
そもそも本気で無視するなら5万円くらい払ったって、どうってことはないはずです。
このタイミングになると、場合によっては、家庭裁判所から「離婚調停に来なさい」との電話があるかもしれません。
電話では「行く気がない」と感じ悪く伝えるものいいですが、「都合がつくように善処します」くらいに答えておくのがいいと思います。なぜなら、過料を科される可能性が高まるからです。
で、3回目も無視します。これの繰り返しです。
早ければ、3回無視した時点で離婚調停は不成立に終わります。
電話で「行く気がない」としっかり拒否しておけば、過料になるかもしれませんが、不成立の可能性は高くなります。
不成立になると、今度は、申立人が離婚裁判を起こすことができるようになります。
離婚裁判を起こすためには離婚調停が不成立になっていることが条件なのです。
なので、離婚調停を無視し続けたら、過料を科される可能性があるのと、相手に離婚裁判を起こされる可能性があるという2点を知っておきましょう。
離婚裁判では、離婚調停を無視し続けた実績で印象が悪くなっています。その点がちょっと不利ですね。
しかし、別居期間もなく、浮気もDVもモラハラもないのに、急に妻が出ていって離婚調停の呼出状が来たような場合であれば、こちらが離婚を拒否し続けたら離婚判決が出る可能性が低いです。
よって、勝ち目が薄い離婚裁判は起こせないと思います。
これがもし、はっきりとした離婚原因がこちらにあり、離婚裁判になったら離婚判決が出そうな場合であれば、離婚調停の完全無視による調停不成立は不利になる可能性があるので、やめた方がいいです。
ゆえに、あなたの置かれている立場しだいでは無視をしないほうがいいということです。この辺の判断は、弁護士に法律相談に行って聞いてみましょう。
かりに、向こうに原因があったとしても、できるだけ離婚調停の無視はやめた方が得策です。
でも、原因があるくせに一方的に離婚調停を起こされて「なんで仕事を休まないといけないのか?」と怒り狂っているのであれば、過料覚悟で離婚調停を無視し続けることも静かなる反発だと思いますよ。