全力離婚相談第2話を見た感想



2015年1月スタートのNHKのドラマ「全力離婚相談」の第2話を見た感想です。

最初の方に、真矢みき演じる竹内美晴(女性の弁護士)のところに、第1話でお世話になった人が、両親の離婚で悩んでいる双子の子供を連れてきて、「さあ、遠慮しないで、なんでも話してみたら」と無茶ぶりをします。

それに対して竹内弁護士は「私ができるのは離婚の手続とか、法律上の話くらいで」と拒否しようとしますが、結局話を聞きます。

この部分が、ほとんどの弁護士の真実を表しています。
弁護士は、法律の専門家であって離婚の専門家ではありません。
そうなんです、弁護士はカウンセリング的に話を聞くという事をあまりしません。

でも、主人公の竹内美晴は、そんな弁護士界の常識から離れた見事な処理を第1話でした結果、勤めていた弁護士事務所をやめることになったわけですが…

で、結局、竹内美晴は話を聞いて、母親の話も聞くことに。

その時の妻の話がすごい現実的です。
竹内弁護士が法律的な離婚原因がないという話をして説明すると「法律ってこれだから嫌なの!もう一緒にいるのが苦痛なんだから!シンプルですよ夫婦なんて。感情的に許せなくなったらお終いなんだから!!」と言いました。

この一言、離婚原因のほとんどを表しているのではと思います。
結局、性格の不一致などとまとめられるコレですが、感情的に許せなくなったら離婚という方向に転がります。

仮に、浮気を繰り返していても、感情的に許せるのであれば離婚にはなりません。
いや、実に深いです。

そのあと、竹内弁護士は、自宅の下にある行きつけのあんかけスパッゲッティー店の店長にこの話をして、その時の店長の「その人、男の気持ちが全く分かってねえな。男っていうのはプライドの高い生き物なんだよ。そのプライドが保てなくなった時にいたわってやるのがパートナーの務めってもんだろ。」と言います。

このセリフも的を得ています。
ただ、現実的な女性(妻)は、少しならいいのですが、その状態が続くことに我慢できる人があまりいません。
だから、離婚するのです。

で、竹内弁護士が、その夫婦の事情を調べ、色々と奮闘します。

結局、夫は家族を思いやっており、家族の為に栄転の話をけった末に今の状況ができていて、その状況についてプライドにより弱い所を見せることができなかっただけで、そのことを主人公が妻や子に上手に見せて、夫婦はお互いに本音をぶつけ合い、誤解を解き、離婚を回避してめでたしめでたしという話です。

かなりざっくりですが、これが全力離婚相談第2話の内容です。

もし、この案件を普通の弁護士が受けていたら、離婚していたと思います。
本来、離婚しなくてもいいような案件でも、弁護士が出ることにより、離婚になります。
世の中に、そういうことってかなりあるでしょうね。

私は、「そもそも、主人公は、この案件でいくらの報酬が手に入るんだ?成功報酬とかないし…」と思っていましたが、はやり無報酬(細かく言うと、双子の子供にヒップホップを教えてもらうのが報酬)でした。

そうなんです。弁護士が、離婚を回避して夫婦再生という結果など、その人にとってなにが一番いいのか?を追及して依頼をこなすと、本来もらえるはずの弁護士報酬のごく一部しか手に入りません。

なので、全力離婚相談の竹内弁護士のように、離婚カウンセラー的な要素を持った弁護士だと、事務所経営が厳しくなるという現実があります。ゆえに、そういう弁護士がほぼ皆無な訳です。

ということで、「こういう弁護士が増えてくれることを切に願う」というのが、全力離婚相談第2話を見た一番の感想です。

最後に、内容が深いので、だんだんと次回が楽しみになってきました。

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